素敵な佇まいをもつ古民家は、飛騨をはじめ全国各地に現存しています。しかし中には老朽化したため再生には向かないものもあります。古民家再生には解体費や古材のメンテナンス費、運搬費などがかかるため、古民家は慎重に選ばなければなりません。
余分な経費や不測の出費を抑え、味のある古民家を再生させるため、古民家再生.comが古民家の現地踏査(簡易診断)・実測調査を行う際にチェックする『プロが押さえる5つのポイント』についてご説明します。
もっとも重要なチェックポイントは、家の架構(骨組み)を把握することです。
架構を正確に把握しなければ、暮らしやすさを考えた設計ができないからなのです。
構造上不要な壁をつくらずに耐震性を確保することで、明るく開放的なデザインになります。


柱材として人気が高いのは、がっしりしていて木目が美しい松・欅(けやき)・杉などです。足固めなどの土台部分では、湿気やシロアリに強い桧・栗・ヒバがおすすめです。
しかし、こうした古材もよく見ると内部が傷んだり腐ったりしていることがあるので、細部まで見逃さずに「今後100年にわたって使えるか否か」を判断する必要があります。
建物が傾いている場合は、木の腐朽の他に敷地の傾斜や不陸(平らでないこと)も考えられます。目視ではわからなくても、「調べてみたら傾いていた」というケースもあるのです。
古材に問題がないかどうかを確認する意味で、建物も敷地もしっかりチェックすべきポイントです。


天井裏に入ると、雨漏りの被害を受けた部分がよくわかります。
構造上必要な柱が雨により腐っているとそのまま再生に用いることができませんので、修復すべきか否かを正しく見極める必要があります。
床下も見逃せません。構造材の表面に蟻道(シロアリが土でつくった通路)があったら、シロアリが生息している何よりの証拠です。
水気の多い台所や浴室で使われている木がダメージを受けている可能性があります。

上記5つのポイントを
しっかりチェックできるプロに相談し
正しく見極めることが
古民家選びで失敗しない方法です!
